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  • 市川里美

アタッチメント・スタイル(2) アンビバレント型

 一人の人、一つのものごとに対して相反する二つの感情を同時に持っているという状態をアンビバレントと言います。まったく反対の感情、例えば好きと嫌い、近づきたいけれど近づいてほしくない、愛しているという気持ちと憎む気持ち。それが同時に生じる状態がアンビレントです。相反する感情は自然と起こってしまうので、当人もどうすればいいのかわからなくなり、混乱しますし、周りの人もその態度に戸惑い、振り回されてしまうことも起こります。  


 アタッチメント・スタイルがアンビバレント型の人は、人は自分と一緒にいたいと思わないのではないかと心配になって距離を取ろうとしたり、その反面、人ととても親しくなって一体になりたいという思いを持って、人に近づきすぎたりします。あまりに近づいてこられると、相手は遠ざかろうとしますし、昨日までとても親しげに近づいたと思っていたら、今日は距離を取られてしまうようなことが起これば、やはり相手は離れてしまうでしょう。そうして、「やっぱりあの人は、私と一緒にいたくなかったんだ」「私と一緒にいてくれる人はいない」という思い、怖さを強くしていきます。二つの気持ちが同時にあるので、自分もどうしたらいいかわからない、相手の気持ちもわからない中で、アンビバレント型の人は、人との関わりにとても不安になりますし、感情が大きく揺さぶられることで非常に疲れるのです。


 恋愛関係においても、急激に親密になろうとします。相手が離れてしまうことを恐れるがあまり、もっと親密な関係になりたい、一体になりたいという強い思いを持ちます。もし見捨てられそうなことが起これば、もっとまとわりつき、自分だけを見るように支配しようとする。相手が離れようとすれば、ますますまとわりつくようになる。不満や怒りをすぐに出すことはあまりないのですが、その分溜め込んで、爆発させます。そのことで、相手が自分だけを見るように仕向け、自分を見捨てることがないようにしていくという側面もあります。見捨てられるのが怖い。近づきたい。でも怖い。それがアンビバレント型の人の心にあるのですが、それにまだ気がつけていない人もいます。

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