描画法と人生 どんなタイトルをつける?
- 市川里美
- 4 日前
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心理カウンセリングの中では、主に言葉でのコミュニケーションが行われますが、それが叶わないようなとき、たとえば小さいお子さんとのカウンセリングもありますし、まだつらくてとても言葉にできないような時、あるいは、ゆっくりと関係性を紡ぐ必要があるときなどは、言葉によらないコミュニケーション法をとることがあります。その一つに描画法があります。絵を描いてコミュニケーションをとる方法です。描画法はいくつもありますが、その一つに色彩分割法があり、カウンセラーと二人で絵を描いていく方法は、交互色彩分割法と言います。
交互色彩分割法と、少々厳めしい名前ですが、実際は枠の中を色鉛筆で交互に塗っていく、塗り絵のような感じです。まず用紙の辺に沿って外枠(四角)を描きます。その中に各辺から辺へと届くように線を描いていきます。これが枠を作る分割線になります。この線もカウンセラーと交互に描きます。すると用紙の中に分割線で囲まれた枠がいくつもできますので、その中に好きな色を交互に塗っていきます。
こうやって方法を文字で書くと、なんだか面白みがないように思えますが、実際に描いてみると気持ちが動くことがわかります。一人でも自分との対話になりますし、交互ですとお互いにどんな色を選ぶのかと想像したり、どの枠に塗っていくのかと考えたり、思いや考えが交差していき、言葉によらないコミュニケーションがそこには確実にあるのだと感じます。
さて、この出来上がった描画には最後にタイトルをつけます。このことを思い浮かべるとき、この色彩分割法は人生を表すものでもあるのかなぁと思います。さまざまな枠組みである人生の一つ一つの場面に、自分の生き方(色)を塗っていく。そこには自分が生きてきた道が表されるようではないかと思うのです。塗られる色は一色ではなく、自分らしさを表すいくつもの色です。枠は一つだけではなく、いろいろな形の枠があり、時には窮屈にも感じたり、広すぎる時には困惑しながらも、その枠の中で自分らしさを発揮していく。あるいは、相手のことを思いながら色や枠を選んで、交互に塗っていくこともあるかもしれません。そしてその全体を見渡したとき、それが自分の人生、生きてきた道の全体を表すものとなっているのではないかと、そんなことを考えました。さて、どんなタイトルをつけることになるのでしょうか。


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