• 市川里美

性格は変えられる?

 「この性格のせいでうまくいかない」「この性格を変えたい」という思いを誰も一度は持ったことがあるのではないでしょうか。「消極的な性格をなんとかしたい」「もっと明るくなりたい」「小さいことを気にしない性格になりたい」「引っ込み思案をなくしたい」あるいは「怒りっぽい性格を変えたい」「なんでもポンポン言ってしまい、後悔することが多い。もっと思慮深くなりたい」などもあるかもしれません。

 ところで「性格」とはなんでしょうか?「明るい性格」といえば、笑顔で、大きな声であいさつし、誰にでも元気に応じる、くよくよ考えこまない、という感じでしょうか。こうみると「明るい性格」の中にあるのはその人の行動、考え方といえそうです。

 「この性格のせいでうまくいかない」とは感じているものの、小さいころから持っている考え方や行動が大人になっても持続しているということは、その性格がこれまでの人生で大いに役に立ってきたことなのだとも考えられます。役に立たない考え方、行動は自然となくなっていきます。持続しているということは、これまで大いに役に立ってきたのではないか。そしてそれがその人らしさです。これを別のものに変える、真逆の性格にする、ということはなかなか難しいのではないかと思います。

 しかし、その性格で人間関係、仕事、学業、生活に支障があるときには、このままではよくない。今までと違う性格(考え方、行動)が必要になる。ただ、その人らしさは大切なものです。先ほど申しましたように役に立ってきたものでもある。今までと違う性格になるということはその大切な自分を否定することにもなってしまいます。自分を否定することは、とてもストレスに感じるのではないかと思います。

 

 そこで「オプションをつける」という感覚はどうでしょうか?旅行ツアーにオプションをつけてツアーに入っていない観光地に行く、自動車を買う時に標準装備にないオプションの機能をつける、そういうオプションという感覚で、これまでの自分になかった行動、考え方を加えてみる。今までの自分も大切にしつつ、新しい考えかたや行動を増やしていく。無理なくストレスなくできるように思うのです。


 「無理なくストレスなく」ということで言えば、「一度決めたからにはずっと続ける」ということもしなくてよいと思います。以前カウンセリングでお話しをうかがった方が「キャンペーンを実施するんです」とおっしゃっていました。人混みの中でつい相手を優先して自分から道を空けるという行動をして疲れていたことに気づいたその方は「人をよけないキャンペーンをしています。今週は自分が思った方向に進むキャンペーンを実施中です」とおっしゃっていました。オプションをつけることをずっと続けなくてもいいのです。1日でもキャンペーン期間中だけでも新しい行動、考え方を増やす。調子がいいとき、やってみようと思える時に「キャンペーンを実施」してオプションとして考え方、行動を増やしていく。そして自分が生まれる。とてもいい方法だと思いました。さて、どんなキャンペーンを実施しましょうか?