• 市川里美

優柔不断。決断力がない。

「優柔不断で…」「決断力がなくて…」ということをご相談の中でうかがうことがあります。お話を聞くとそう思う方は、さまざまな情報をできるだけ多く取り込んで考える人なのではないかと思います。少しでもよりよい判断をしたいと心がけて、一生懸命考える。なので決められなかったり、決めるのに時間がかかったりします。けれどさまざまな情報を取り込みすぎると、考えても答えが出なくなります。「よりよい判断をしたい」と思うあまり、いろいろな情報、あるいは基準を取り入れ、全ての基準に合う答えを求めるようとすればするほど、答えは出ない。判断できなくなる。そして、「優柔不断」「決断力がない」となっているようなのです。

 

 また、まだ決まっていないことを考えてもいらっしゃる。未知で情報がない時にも一つ一つ取り上げて考えている。ですので、考えれば考えるほど枝葉が広がるように選択肢が無限に出て、決断できなくなってしまいます。そして脳をかなり使います。疲れてしまいます。


 考えても答えが出ない時には考えるのをやめてやってみるしかないのでしょう。靴選びを例にあげて考えてみます。自分にフィットする靴を選ぶにはやはり試着は必要でしょう。カタログやECサイト上の画面で見ただけでは明らかに情報不足です。文字情報だけではフィット感はわかりにくい。試着なしに考えても情報不足で判断できない。試着するしかない。「やってみる」しかないのでしょう。


 大きな痛手を負わないならば、やってみる。痛手があったとしても自分が引き受けられるくらいのものであれば、やってみる。「やっぱりこの靴は違った」と思うこともあるかもしれませんが、いろんな靴を履くことで自分にはどんな靴が合うのかがわかってきます。データが得られます。それは体験を重ねていくことでしか得られないデータです。体験から情報を得て、次の選択時に活かすことができます。


 優柔不断、決断ができないと思う時には、「情報不足ではないか」「未知なことを考えていないか」と吟味すると、考えすぎから解放されます。それは脳の疲労を防ぐことにもつながります。